目次
そもそも、総量規制とは?
借金をして返済に困っている人にとっておまとめローンは役立つ手法の一つです。
しかし借金をする場合に絶対に注意しておかなければならない規制があります。それが「総量規制」と呼ばれるものです。
総量規制のルール
総量規制とは平成18年に改正された貸金業法によって決められたもので、基本的に年収の三分の一以上の借り入れが行えないというものです。
貸付けの中には個人向け貸付け、個人向け保証、法人向け貸付け、法人向け保証の四つがありますが、この規制は個人向け貸付けのみに適用されるものとなります。
個人の顧客がやってきて融資を受けたいという場合、金融機関は必ず信用情報機関に個人情報を照会して他の金融機関からの借り入れの有無を調べることが必要になります。
さらに金融機関は自社の貸付残高が50万円を超えるような融資を行う際には収入が分かる書類の提出を求めます。
総量規制の例外ケース
ただし総量規制にはいくつかの例外があります。
どんな借り入れも年収の三分の一でなければならないというわけではありません。
例えば住宅ローンやリフォームローンなどは総量規制の対象外なので、年収以上でも借り入れることができます。
さらにこの規制は貸金業者を対象としたものであり、銀行や信用金庫などは対象となりません。
銀行のカードローンなども銀行の借り入れと同様に規制の対象外です。
加えて個人事業主が事業用の資金を調達する場合も同様です。
このように総量規制には数多くの例外規定があります。
この例外についてよく知っておかないと、自分が受けたい融資の種類が規制の対象なのかどうかが分からなくなってしまうでしょう。
金融機関に問い合わせればすぐに教えてくれるはずなので、わからないことがあれば迷わず尋ねてみるようにしましょう。
おまとめローンは消費者金融も含めて総量規制対象外!
ではおまとめローンも年収の三分の一以内でなければならないかというとそうではありません。
実はおまとめローンは総量規制の対象外になるからなのです。
さらにおまとめローンの注目すべき点は、銀行系の商品だけでなく消費者金融の商品も規制の対象にならないという点です。
というのはこの規制が導入された時にいくつかの例外規定が設けられ、その中に借り手が一方的に有利になる借り換えが含まれています。
おまとめローンは今ある複数の借金を一本化することによって借り手に一方的に有利になるものなので、規制されないのです。
ですから、今抱えている借金が年収の三分の一以上であったとしても、一本化することは可能です。
クレジットカードなどは総量規制の対象になっていますが、借り換える場合には対象外になるケースもあるので金融機関に問い合わせてみることにしましょう。
審査がゆるくて金利高めの消費者金融か、審査が厳しくて金利低めの銀行系か?
おまとめローンは総量規制の対象にならないので、消費者金融や銀行などさまざまな金融機関を比較してどこに融資を依頼するかを決めることができるでしょう。
一般的に消費者金融のおまとめローンは審査に通りやすい代わりに金利がやや高くなります。
一方で銀行のカードローンでは金利は非常に低く、一度審査に通れば何度でも限度額まで借り入れができるというメリットがあります。
しかし審査は厳しくなり、4社以上の金融機関から借り入れをしている場合には落ちてしまうケースも少なくありません。
自分が無理なく返せる範囲内で借金を一本化できるように慎重に借入先を選ぶ必要があります。
ただし借金を一本化した場合の金利、返済期間、月々の返済額、返済総額などは自分で計算するのが難しいことがほとんどです。
もっとも効率よく返済できるのはどの金融機関なのかを知るために、複数の業者でシミュレーションをしてもらうと良いでしょう。
きっと今よりも負担の少ない方法が見つかるはずです。